このイラスト(boneってわかります?)を揚げながら、血液はどこで作られる?と質問するのもなんですが
血液は胎児期(お母さんのおなかの中の頃)は、肝臓や脾臓で作られ
生後から骨髄でつくられるようになり、乳幼児期には全身の骨の骨髄でつくられます。
成人期になると腸骨(骨盤)や胸骨に限局され、骨の内部にある骨髄でつくられます。
以前に、中学生に向けた栄養講和で、骨の絵を隠して、中学生へ質問してみました。
「血液はどこで作られると思いますか?」と。
肺、心臓、血管、筋肉、腸、骨の選択肢の中で、一番多かったのが血管、二番目が心臓でした。骨は最下位でした。
「血液は骨髄ではなく腸で作られる」という千島学説もありますが、私自身は千島学説については良く知らないので、ここでは触れないでおきます。
骨髄には、すべての血液細胞の元になる造血幹細胞が存在します。
イメージとして各血液細胞の母親です。
血液幹細胞から生まれた細胞は、必要に応じて様々に分化していきます。
(※ここで言う分化とは、同じ血液幹細胞がそれぞれ別の血液細胞へと形を変えていく事をいいます)
分化した細胞はそれぞれの血球へと育っていきます。骨髄で成熟したら血液へと補充されていきます。
イラストで分かるでしょうか(笑)
上の方の血液幹細胞から生まれた細胞は、赤血球(真ん中)、白血球(赤血球の左側)、血小板(赤血球の右側)、そして骨を作る骨芽細胞(右端)も、同じ血液幹細胞から生まれます。
今日は真ん中の赤血球について書きましょう
赤血球は生まれたばかりは、体が大きいのです。
そして分化していく過程でタンパク質、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、鉄、亜鉛、銅などの栄養素を取り込みながら成長・成熟し、成熟した頃に血液へ放出されます。
赤血球は幹細胞から分裂した時期は大きく次第に体を小さくしていきます。
赤血球の大きさをみる検査項目があります。MCV(赤血球平均容積)という項目です。
赤血球は骨髄での成長段階でDNA合成が行われます。このDNA合成にはビタミンB12・葉酸、銅、亜鉛が必要になります。
このDNA合成に必要な栄養素仮にビタミンB12・葉酸が不足すれば、血液検査の項目のMCV(赤血球平均容積)の数値が上昇します。これは何を意味するのかというと、赤血球のサイズが大きい・大球性ということになります。そして入れ物は大きくて中の荷物(ヘモグロビン)が少ない大球性貧血ということになります。
そして赤血球の膜などがきちんと作られなかったり、鉄不足で赤血球の中の荷物(ヘモグロビン)が作られないと、赤血球は小さくなります。小球性貧血です。
MCV(赤血球の大きさ)の面から書きだしたら、たくさんの書きたいことが有りますが、ここまでにしましょう。
映画 はたらく細胞の話に戻りますがWWW
血液幹細胞の役は、深田恭子さんだったかな、一人前の赤血球に永野芽郁さん
新米赤血球に板垣りひとさんでした。この新米赤血球って何?と考えると、生まれたばかりの赤血球だったのではないだろうか、、、。生まれたばかりの赤血球は顕微鏡で見ると網目状をしているので、網状赤血球と言われ、英語名でレチクロサイト(レチクロ)とも言われます。
体の中では、血液不足(赤血球細胞の不足)が起こらない様に、寿命がきて壊れた赤血球や何らかの原因で赤血球不足になった時に、赤血球細胞を一定にしようと、新しい赤血球が生み出される状態になります。その新しい赤血球の基準値は、全赤血球中の1%ほどになります。
生まれたばかりの網状赤血球というのは、生後1日~2日程度です。
その後は、一人前の赤血球となるわけです。
この網状赤血球が増加してるのは、溶血(血液が壊れている)や、何らかの理由での失血、貧血改善過程の赤血球産生が盛んにある時にみられます。
ちなみに、私は網状赤血球がずーっと高めなのよね。。。。幾分よくなってはいますが。。
父親もそうだから遺伝的なものか、栄養療法師匠に言われたことは、軽い弁膜症や亜鉛欠乏がある事で、溶血(赤血球が壊れる)傾向にあるためだと指摘されています。
だから、栄養療法で私は溶血対策もしています。
網状赤血球(レチクロ)の検査結果が減少している時は、栄養不足で造血が出来ていないと考えます。
赤血球の寿命は120日です。骨髄でつくられて血液へ出ていくときに、脱核しています。
自らの細胞の中に核を持っていないということです。
なぜ核を持たないかとは諸説あるんですが、細胞の中に核が無い事により、ヘモグロビンという荷物をより多く収納する事が出来るためとか、核がない事で柔軟に形を変え小さい毛細血管へも入っていけるようにするためとか….もう人間を作った神様しか知らない事なのかもしれません。
核が無いために、自分の細胞の中で生命活動をすることは出来ずに、生まれた時から寿命が決まってしまっているのです。120日、約4か月
私達の体では、毎日寿命が来て(120日前に生まれた赤血球)処理されていく赤血球細胞が何%かあるので、その何%かを補うためにまた赤ちゃん赤血球が生み出されているということです。寿命前、まだ任務途中で壊れていく赤血球は、出血だったり溶血だったり…
映画はたらく細胞での先輩赤血球の加藤涼さんは、腸管からの出血かで体外へ出て行ってしまった赤血球細胞でした。
寿命が近づいた赤血球は、全身を巡っているいるうちに、脾臓とい臓器の網の目にひっかかり処分されていきます。誰にでも、、、、。
そして寿命で減った、出血で減った、溶血で減った赤血球の数を一定にするために、毎日一定数の網状赤血球(赤ちゃん赤血球)が生まれているのです。
下線のところは後日に追記した内容です。
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