ホモシスティンについて

最近、コレステロールと並んで、ホモシステインが動脈硬化を起こす物質として注目されています(まだ一部です…)

むしろコレステロールさんだけが悪者扱いされていて、その濡れ衣を晴らしたいところなんですが、コレステロールの話はまた次の機会に書きます。

今日はホモシスティンについてです。

ホモシスティンとは、血液中に存在するアミノ酸の種類です。

私達が食事から取り入れなければならないアミノ酸に、メチオニンというのがあります。

このメチオニンというアミノ酸は、私達の体を作る上で一番に使われるアミノ酸で、動物性食品に多く含まれています。

ホモシスティンは、そのメチオニンが代謝の(次の物質へとかわっていく)過程で、産生される中間産物です。そのホモシスティンのままとどまって、ホモシスティンの血中濃度は高くなると、動脈硬化リスクと相関するという事です。

ホモシスティンの代謝には栄養が深くかかわっています。

ホモシステインのまま留まらない様に、蓄積させない様に、ホモシスティンから先の代謝経路へ進めたり、又逆にメチオニンに戻ったりすることで、血中濃度を保つように働いているのがビタミンB群です。

メチオニン①→Lホモシステイン②→Lシスティンとなるわけです。

Lシスティンは美白に働いたり、グルタチオンという解毒作用をする物質の材料になるなど 私達の体にとって、とても有用なアミノ酸です。

代謝の流れではスムーズに流れますが、②でビタミンB6が無いではシスティンへと変われません。

一旦Lホモシスティン濃度が高くなれば、下記の様にメチオニンへ戻る流もあります

メチオニン←③Lホモシステイン

③では葉酸とB12 がなければメチオニンへとは戻れません。

『ビタミンB6』と『葉酸・B12』は、ホモシステイン代謝の補佐役をするとても重要な栄養素になります。

これら栄養素が不足するとホモシスティンが高くなると言われています。

そしてホモシステインが高いと動脈硬化リスクがあるとあるという事になります

動脈硬化が気になる人は、コレステロール値が上がった・下がったと一喜一憂するよりも、 ホモシスティン濃度を測定することを勧めます。

何故高ホモシスティン血症が動脈硬化と関係あるかといえば、コラーゲンの架橋形成に異常が生じるからと言われています。架橋…私は詳しく説明できないのですが、物質(細胞?)と物質(細胞?)をつなぎ目(鎖?)という感じなのでしょうか…

血管の主要成分はコラーゲンというタンパク質です。そのコラーゲンがしなやかさや弾力を失い硬くなると動脈硬化が起こる…となります。

そして! 今日なんですが、ホモシステイン代謝を円滑にするためにビタミンB群をできたらとってほしいな~という方のご相談がありました。

それでブログに書くことにしたのです!!!

ご家族の方が透析を受けていて、何か一つ栄養製品を利用するとしたら、何がいいでしょうか?問う言う、飛び込みのご相談がありました。

ホモシスティン代謝は主に腎臓で行われていて、腎不全時には血中ホモシステイン濃度は高値になっています。ですので腎不全の状態では、心臓血管病変のリスクは高まります。

そしてホモシスティンという物質は透析のダイアザイラー(浄化機)でも取り除けないので、腎不全で透析導入されても、高ホモシスティン血症は続く事になります。

腎不全・透析患者さんでも、高ホモシスティン血症を回避する手立ては、ビタミンB6・B12・葉酸をしっかり摂るという事です。

専門書の透析会誌によると、透析患者さんに必要なビタミン所要量については一般には、ビタミンB6は20㎎/日、葉酸は1mg/日とあります。(B12についてはふれられていない、葉酸があれば良しとしているのでしょう)

KYBのB群の製品では、一粒あたりビタミンB625㎎、葉酸300μg、B1240μg

病態に有る場合は、一日4粒~6粒の摂取を勧めています。

ご相談のあった方のご家族の方、看護師さんで病院総婦長さんまでされ方でしたが、私の説明にご納得いかなかったようで、ビタミンBで動脈硬化予防?聞いたことが無い!と言われました。私の話下手によるものですね。。。。。泣~~




栄養カウンセリングユウケイ

【沖縄県沖縄市】 看護師の知識・経験と分子整合栄養学を融合した栄養アプローチを提案します。