活性酸素 №2

活性酸素の事、自分自身の頭の整理、また備忘録として書いときます。

分子が電子泥棒により電子を失うと、酸化したという事になります。

酸化した分子は、それ以前とはかたち・性質が違ってきます。

酵素タンパク質やタンパク質が酸化してしまうとその働きはなくなります。

細胞の核にあるDNAが酸化してしまうと、遺伝情報が狂ってしまいます。

細胞分裂という本来の仕事に支障が出てきてしまいます。

細胞分裂が正常に行われなくなる、突然変異なる事が起きる、それは「腫瘍』を作る事になります。

腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。悪性腫瘍となれば「ガン」です。

電子泥棒の活性酸素が襲いかかりやすい場所は、私達の体では細胞膜です。

私達は35兆個の細胞を持っていて、その細胞膜の一つ一つは細胞膜で覆われ、仕切られています。

その細胞膜を作っている脂質の不飽和脂肪酸にスーパーオキサイド(SO)とヒドロキシラジカル(※)という強い活性酸素が接触すると、『過酸化脂質』というものが作られてしまいます。

この過酸化脂質は、あの天ぷら油を何回も使って褐色に変化してドロドロしたような物質です。

※のような電子泥棒がとりついて出来た過酸化脂質が血管の中を流れていくうちに、血管内皮細胞の中にしみ込んだとしたら、血管が傷つきそこでまた活性酸素が生じて、血管が破れたり、アテローム(粥状物質)が出来たりする可能性が出てきます。

血管疾患、心臓病、脳卒中、動脈硬化も活性酸素と関係があることが理解できます。

電子泥棒はどこからやってくるのでしょうか

鼻から、口から、そして自分の体の中で常に作られていると。

鼻から入る電子泥棒というと、私達は大気中の酸素を呼吸から取り入れます。

前回にこの大気中の酸素は比較的おとなしいタイプの三十項酸素と伝えました。

しかし圧縮されたボンベなどに入れられた酸素は大気中の酸素に比べてスーパーオキサイド(SO)の比率が高くなっています。

疾患の治療で必要な場合は別として、以前に酸素バーというのが流行っていました(今もある?)どうしてあえて活性酸素を浴びに行くのかなと、私はふしぎに思っていました。

鼻から入る電子泥棒、公害や自動車の排気ガスもありますね

口から入る電子泥棒というと、食品由来です。

魚の干物、煮干し、干しシラスなどは私は一番に避けたい食品です。海産物・魚油由来の油脂を天日干しした段階で、その食品に含む不飽和脂肪酸は活性酸素にやられて酸化していると考えるからです。

ポテトチップス、かりんとう、揚げ菓子、日向や熱いところに置きっぱなしのインスタントラーメン、何時揚げたか分からない天ぷら(沖縄のサーターアンダギーもだね)も不飽和脂肪酸がすでに酸化して過酸化脂質になっている(あくまでも注意喚起です)

口から入る電子泥棒としては、薬、アルコール、添加物、農薬などもあります。

自分の体で常に作られる電子泥棒は、まず体のエネルギー産生があります。私達のすべての細胞は四六時中エネルギー産生が行われています。

しかし私達の体は、こ電子泥棒に対峙する仕組みがもともと備わっています(活性酸素除去酵素などについては後程)

体を激しく動かすような時、激しい運動、アスリートはエネルギー発生量が多くなるので、通常モードの活性酸素除去では間に合わず活性酸素の発生が多くなる事が考えられます。

また、精神的ストレスや睡眠不足などになった場合、ステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)の合成が行われます。このホルモンを合成する時も、分解する時にも、強い電子泥棒のヒドロキシラジカルが出来ます。ですので体は活性酸素が多く作られ、続けば蓄積していきます。

今誰もが関心のある?感染症でも、活性酸素と関係があります。

私達の体にばい菌が入って来たときに、白血球の仲間のマクロファージと、好中球という細胞が、敵のばい菌を見つけたら活性酸素を発射して敵をやっつけます。好中球は自分の出した活性酸素で自死してしまい、それがあの『膿』『痰』となります。

マクロファージはやっつけた敵を分解して自分が生き延びる栄養にしてしまうのだそう。

マクロファージ、好中球は活性酸素を発射して敵をやっつけたまでは良いが、過剰に働きそれが私達自身の体の細胞(例えば肺の細胞)などにも、活性酸素障害が及んでしまう事があります。

多分感染症後後遺症に罹っている人たちも、活性酸素障害があると考えられます。

いろいろ思いついて、書き連ねてしまった。。。まだありそうですが。。。


今日はここまで、次は活性酸素除去酵素(スーパーオキサドディスムターゼ SOD)

について書きたいと思います。

マタヤータイ!





栄養カウンセリングユウケイ

【沖縄県沖縄市】 看護師の知識・経験と分子整合栄養学を融合した栄養アプローチを提案します。