医療の現場を離れてからですが、医療用語という言葉に違和感を感じるのが数多くあります。
『健康診断』という言葉は、医療用語というよりも一般に使われてますが、私は違和感を感じます。
今の健診システムはでは健診を受けて異常数値が出たら健康ではないという事になるのだから、『病気チェック』の方が良くない?、いやそのネーミングなら一般大衆はビビり、ますます健診は受けないだろうな、では『健康レベルチェツク』にしてみたらどうでしょう…などとほぼ独り言です。
健診を受けないにしても、人々はどのような事で健康を確かめるのだろうと考えてみました。
良く眠れる、排便・排尿がスムーズ、食欲がある、体に痛みがない、皮膚のトラブルが無い、顏つやがよい、エネルギッシュでる。。。。と多岐にわたるかと思います
そしてそれらに支障が出てきて体の不調を感じた時に、病気かな?と不安になるのではないでしょうか、その時に病院受診で受ける検査は検診だと思います。
WHO憲章では『健康とは、病気や虚弱では無いだけでなく、肉体的にも精神的にも社会的にも、完全な良好の状態を意味する』とあります。
私62年の人生で、WHO憲章にある健康『…完全な良好な状態』に、いつもあったかなと言われれば無かったはずです。では不健康を=病気とするのだったら、そういう時期もあったかもです。しかし病気と診断されての通院は無かったです。(訂正、慢性疾患での通院・入院ははなかった)
やはり、健康、不健康(病気)と分けるよりも、『健康レベルチェツク』が一番しっくりきます。
WHOの健康の定義にも『健康とは精神的にも…』とありますが
アメリカでは健康診断の時に、「あなたは幸せですか?」や「生きがいを感じていますか?」と医師にたずねられるのだそうです。
日本で健診を受けるみなさん、このような経験ありますか?あまりないですよね。
さて、本題の健康レベルチェック、血液検査をどうよむかに入ります
健康診断表の一番最初・上の方に、タンパク質関連の項目からあります
総タンパク質、タンパク分画、アルブミン、グロブリン(4つ)、アルブミン/グロブリン比、などとあります。
今日は『アルブミン』について書きます。
アルブミンは水溶性タンパク、血液中に溶けているタンパク質です。血液全体のタンパク(総タンパク)の60%~70%を占めてています。
検査表には割合(%)で記載されている場合もありますし、1デシリットル中の量(g)で記載されている事もあります。
アルブミンの合成は肝臓で行われますから、数値の低値・不足があれば、肝臓障害、また栄養不足が考えられます。
病気の診断としてみるか、健康レベルのチェックとしてみるかによっても、数値の判断の仕方が違います。
分子栄養学的観点でみると、数値(量)が4.0を下回った時には、かなりのタンパク質不足があるとみます。栄養摂取の不足によるものか、肝臓障害によるものか、炎症性疾患などが隠れていないかなど、関連項目も参照しながら検査を読み進めます。
健康レベルを最適に持っていくためには、アルブミン値は4.5~5.0でいたいです。
よくアルブミンの数値だけを伝えられて、どう判断しますか?とたずねられます
ぱっと初見でアルブミン数値だけを見せられても、正しく判断することは難しという事になります。低いね、良い値あるねくらいの感想しか言えません
しかし、アルブミンという項目は、私達の健康レベルをみるうえで必須の検査項目です。
今日はここまで、次に、グロブリン、アルブミン/グロブリン比 にしましょうか
(しかし健診レベルでは、アルブミン/グロブリン比はあまりやってないんだよね)
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