コレステロールについて②

コレステロールは私達の体でどんな役割があるのだろうかと考えた事があるでしょうか

それとも、コレステロールは私達の体には悪者で、なくてもよい物と考えているでしょうか

日本の医療の現場では、コレステロールが高いと体に害であり、脳血管疾患で早死にすると言われて、健診や検診で検査数値が基準値からオーバーすると、異常者とのレッテルが貼られて医療機関へ繋がれ、おおかた薬が処方されています。

では、健診・健診で基準値以下の場合(140以下)はどのような事が行われているのでしょうか?

『そんな人もいます』とか、『特に異常ではないです』とか、『気にする事ではないです』

とか、、、、そういう保健指導を受け安心されているのではないでしょうか

コレステロールについて少し詳しく書きたいと思います。すでに知っているという方は飛ばし読みをして下さい。

コレステロール(総コレステロール)には、LDLコレステロール、HDLコレステロール、VLDLコレステロールがあります。

総コレステロールは=LDLコレステロール+HDLコレステロール+VLDLコレステロールで表されます。

VLDLコレステロールは検査測定が困難で数値としては検査結果に表されることはないのですが、中性脂肪値×0.2と近似しているので、その計算式で表すことが多いです。

例えば、健診結果表に総コレステロールの数値がなくても、HDLコレ、LDLコレ、中性脂肪の数値の記載があれば、計算式で総コレステロールを求める事が出来ます。

LDLコレの数値の記載がない場合も、総コレの数値、HDLコレ、中性脂肪の数値の記載があれば、同じく計算式で求める事が出来ます。

LDLコレステロール(Low Density Lipopurotein)は低比重リポ蛋白の事です。

VLDLコレステロール(Very Low Density Lipopurotein)は超低比重リポ蛋白の事です。

HDLコレステロール(High Density Lipopurotein)は高比重リポ蛋白の事です。

コレステロールや中性脂肪という脂は油性で血液(水分)と馴染み難いために、リポ蛋白という水溶性のタンパク質で包んでいます。

(イメージですが、荷物を宅急便を送るために流通をスムーズにするために包装紙や箱で包むという)

コレステロールとい脂質はタンパク質と比べて軽いので、コレステロールの成分の多い方が低比重=LDLコレステロールとなります

LDLコレステロールよりさらにコレステロールや中性脂肪の成分が多くなると超低比重=VLDLコレステロールとなります

荷物の中に油性のコレステロールが少なく包装がしっかりと水溶性のタンパク質で包まれていると高比重となります=HDLコレステロール

コレステロールは、体に必須の物質で、細胞膜、神経細胞、ホルモンの原料です。

けっして体に悪い物質ではありません。

私達の体の隅々の細胞までに配られるコレステロールはLDLコレステロールです。

体にあるコレステロールの80%は肝臓で合成され、残り20%が食事から採り入れられます。食事で採る量が増えると肝臓で合成する量を減らしたりして調整します。

コレステロールの多い食事を食べ続けると一時的にはコレステロール値は上がりますが、体の調整力で元に戻ります。

コレステロールの多い食品の代表は卵、特に黄身ですが、卵の摂取量の多い人でもLDLは高くはありません。(以前に私は1日10個×10日卵を食べるにチャレンジしてコレステロールの検証をした事がありますが、数値はさほど上がりませんでした。1か月ほど卵を見たくもないという後遺症はありましたが…)

HDLコレステロールは、血管の中で余剰になったコレステロールや、古い細胞が壊され出てきたコレステロールを回収し肝臓戻す働きがあります。

世間一般に使われている悪玉コレステロール、善玉コレステロールという言い方は今回は敢えてしないでおこうと、憶えにくいLDLコレ、VLDLコレ、HDLコレなどと書いています。

コレステロールに悪玉も善玉も無いという事をまず認識して頂きたいからです。

医療者も悪玉、善玉との呼び方をするのが普通で、医療者の中でも検査結果に精通していないのか?腸の悪玉菌・善玉菌と混同してちっとも話がすすまない場合もあるのです。

コレステロールの事、今日はこれまで

又次に…。



栄養カウンセリングユウケイ

【沖縄県沖縄市】 看護師の知識・経験と分子整合栄養学を融合した栄養アプローチを提案します。