うつと食べ物の関係 №1

昨日の昼前、車での移動中のカーラジオで、某精神科病院の元院長先生が、脳・うつと栄養の関係を話していたのを聴きました。

以前にもラジオでこの元院長先生のお話しを聞いた事がありますが、栄養療法にかなりお詳しい医師だろうと想像していました。

昨日は結構踏み込んでお話しされていてなんだか嬉しくなりました。

この先生にプッシュされた感じで(勝手に笑)、今日は栄養状態とうつの関係について書いてみます。

こころの状態はどこから来るだろうと、想像したことがあるでしょうか

その時々に感じる気分がこころに働きかけるとか、霊・精神(スピリチュアル)な事がこころに働きかけていると考える人も多いと思います。

こころは脳が作り出していると言うと驚かれる人もいるかもしれませんが

『こころの有りよう、感情の起伏は脳が作り出している』と言えます。

栄養の話は、体の部位の名前や代謝の事など、難し用語が出てきたりしますがおつきあいください。

脳には膨大な数の神経細胞があり、その神経伝達物質を介して情報の伝達が行われています。

嬉しい、悲しい、怖い、イライラする…などといったその時の感情を作り出すのもその中の神経細胞です。

脳内の神経伝達物質は、それぞれ違う働きをする3つの神経伝達物質に分けられます。

興奮系

 ドーパミン(快感・情緒・認識・攻撃・創造性・運動機能)

 アセチルコリン(学習・記憶・睡眠)

 ノルアドレナリン(目覚め・集中力・積極性・興奮・攻撃・不安・恐怖)

 グルタミン酸(記憶・興奮)

抑制系

 GABA(脳の興奮を抑制)

調整系

 セロトニン(行動を抑える・気分を保つ)

の3つです。

試験やスポーツの本番で興奮系のノルアドレナリンの働きが強くなりますが、興奮系だけになると体の緊張が強くなりすぎます。そこでGABAがその働きを抑えてくれるのです。            ノルアドレナリンの働きを程よく調整するためにセロトニンの出番になります。

通常はこの3つの神経伝達物質のバランスがとれていて望ましい状態が保たれているのですが、ある神経伝達物質の作用が強すぎたり、ある神経伝達物質の作用が弱すぎたりする、

3つの神経伝達物質のバランスが崩れた状態がこころの病になると、考えられます。

私達の体の皮膚をはじめ、内臓臓器、骨、血液、ホルモンなどすべてが栄養から作られています。

もちろん脳も、脳細胞の神経細胞も、そこで働く伝達物質も、栄養から作られています。

では、脳にはどのような栄養が必要なのでしょうか

まずは、脳神経細胞、脳内神経伝達物質の主原料になるのはタンパク質です。

タンパク質は体内の消化酵素によって分解されるとアミノ酸になって血液に吸収されます。

体を作る20種類のアミノ酸は、血液を通して体の様々な場所に届けられ、皮膚、筋肉、骨などを作ります。

脳へ運ばれたアミノ酸は、ビタミン(ビタミンB群)やミネラル(鉄・銅)と組み合わされ神経伝達物質へと代謝していきます

この過程で、アミノ酸を初め、ビタミンB群やミネラルが不足するとその先の神経伝達物質が作られないために、脳内の情報伝達に支障が出てきます。

つまり『脳の栄養不足がこころの病の原因』になります。

次回へ続く







栄養カウンセリングユウケイ

【沖縄県沖縄市】 看護師の知識・経験と分子整合栄養学を融合した栄養アプローチを提案します。