2009年11月13日
新型ブタインフルエンザの流行が拡大しつつあるようです。
娘の高校からも高1の学級で一クラスの学級閉鎖がある旨のお便りがありました。
中2息子は11月下旬には九州への修学旅行を控えているので
なんとか、楽しみにしている就学旅行行かせてやりたいです
生体防御機能を高める栄養素ビタミンCについてです。
ビタミンCが不足の病気といえばすぐ思い浮かぶのが『壊血病』です。
古くから最も知られている病気の一つです。
たぶん医師国家試験や看護師国家試験の常連問題ではないかと思います。
私も昔むかし・・若かった看護師時代
国家試験を受かるための勉強をしていましたが、壊血病勉強した記憶がありません。
また、現役の医療従事者が壊血病とビタミンCの関連をどれくらい関連付けているかは不明です。
『かいけつ病』とは、血管が壊れる病気なんです
18世紀、19世紀以前の人にとっては史上最も恐れられた病気で
原因もわからず、防ぎようもわからず、現代のガンのように怖い病気でした
壊血病はビタミンCの不足によっておこるのですが
1,2週間ビタミンCを含む食事を摂らないからといってすぐにはならず
3~6ヶ月も不足することによりかかるといわれます。
15世紀以降の遠洋航海時代に、長い航海で生の野菜や果物が食べれない乗組員は、塩漬けの肉とビスケットを常食にしていました。ビタミンCを含まない食事が長期にわたっていたのです。
身体のビタミンCが次第に減少していき、壊血病になったのです。
900人あまりの水兵を率いて出航しても、全員が死亡して幽霊船となり漂流している船もあったと栄養の歴史本などにあります。
先にも書きましたが、壊血病は文字通り血管が壊れる病気・・出血をおこす病気です。
壊血病とまでではなくとも
『歯磨きのたびに血が出る』
『鼻血が良く出る』
『血尿が出る』
『手足に紫斑や点状出血がある』
壊血病前段階、現代の隠れ壊血病の症状の様にも思います。
血尿といえば・・知り合いの息子さんのことを思い出しました。
息子さんが晴れて警察官試験に合格し
3ヶ月間宿舎に入り新人研修を受けていたさなかに
連日の血尿がみられたため、母親にSOSを送ってきたとご相談がありました。
指導教官がいうには
『これまでにたびたび血尿を起こす研修生はみられる』
『一時的なものの場合が多い』と・・。
とてもびっくりしました。
それだけ、過酷な(精神的、肉体的に)研修をうけ、
これも急速は壊血病なのでは?と思ったことです。
その息子さんは研修宿舎で、栄養素などは摂りにくい環境にあったのですが
ビタミンCだけは、せっせと少量頻回で摂ってもらいました。
今は無事新人研修を終え、新米警察官として頑張っています。
2009年11月14日
栄養素の働き(ビタミンC)
ビタミンCといえばライナス・ポーリング博士です
(やっとポーリング博士のとこまで来ました)
1966年、ポーリング博士は生化学者のアーウィン・ストーン博士の
ビタミンCの大量摂取についての臨床成績に興味を持ち
ビタミンCについての研究をスタートしました
偶然にも同じ時期に、ポーリング博士は
カナダの精神科医、ホッファーとオズモンドが統合失調症に
大量のビタミン(ナイアシンとビタミンC)を使用していることを知りました
ポーリング博士は鋭い直観で、ビタミンCに大きい魅力を感じ
ビタミンCについて徹底的に勉強していきました
まだその頃は、ビタミンは野菜や果物から摂るので充分である
ビタミン剤を補給する必要はないという時代でした
(現代でも、そう信じている人もいる)
壊血病は10mgのビタミンCを摂っていれば防げるとし、
当時のビタミンCの推奨量は50mgでした
(現在でも推奨量は100mgぽっち)
人や哺乳動物の体内でつくられないのがビタミンですが、
人、サル、モルモット以外の哺乳動物は
ビタミンCを体内でつくることが出来ます
(体重60kgあたりで10~16gもつくっていると)
原始人は植物性の食物から
一日2g程のビタミンCを摂っていたと
人と同じ様に、ビタミンCを作れないサルやモルモットは
動物実験で一日3~12g必要量があると
人の身体も大量のビタミンCを必要としていると考えました
ポーリング博士は一日50mgの推奨量はあまりにも少なすぎる
ビタミンCの問題は、その使う量にあると考えました
ポーリング博士は、人の身体が大量のビタミンCを必要としていることの研究を重ね
ビタミンCとカゼについても関心をもちました
そして1970年「ビタミンCを大量にとる」 「ビタミンCがカゼに効く」
の内容で書いた著書『ビタミンCとカゼ』はベストセラーになりました
これをきっかけにビタミンCの研究が盛んになり
欠乏症の範囲にとどまらず
所要量をこえて大量に摂取したとき
薬理学的な作用が発揮されることがわかってきました。
ポーリング博士は1966年、65歳でビタミンCの研究を始め
1994年、93歳で亡くなられています。
研究当初は一日1g~2g摂っていたビタミンCは
年齢を重ねるにつれ量を増やし
晩年は20gほどのビタミンCを摂っていたといいます
ビタミンCのことを書くつもりが
ポーリング博士のことになってしまいましたが
私達分子栄養医学の手ほどきをして下さっているK先生は
お話しをする機会や、講演の度に
尊敬するポーリング博士のことを話されます
それでポーリング博士ってどんな方?と
いろんな人が書いている栄養専門書などで
知ることが出来たのです
難しい化学式などはちっとも頭に入らないのですが
歴史の方から攻めていくと
よ~く解るようになりました
ポーリング博士は本当に偉大な方で、ビタミンCに関心を持ち始める以前に
1954年にノーベル化学賞、1963年にノーベル平和賞とダブル受賞しています
しかし、ビタミンCに関心を持ったばっかりに医療界からは攻撃と迫害も受けたようです
009年11月20日
ビタミンCの働きについて
1 免疫増強作用
身体に病原菌が侵入した時
白血球(好中球)は病原菌を捕らえ、殺してしまいます
白血球には、ビタミンCが含まれています
しかし、感染をうけるとビタミンCは急速に減少します
ビタミンCを充分にとると、白血球のビタミンC量が増え
白血球の機能を高め、白血球の力を回復させます
また、マクロファージ(単球ー大食細胞)の機能、運動性を高めます
つまりかいつまんで簡単にいうと
『あれ!? カゼかな!?』と感じた時の
感染初期にビタミンCを適量摂ることが大切なんです
感染初期の適量とはどのくらいなんでしょう
私は通常はビタミンCの摂取量を3回に分け1gずつ3回ほど摂っています。
なんらか感染が気になるとき
(カゼ気味、カゼひきさんに接触した、集団の中に居たなどの時)
1gを1~2時間ごとに繰り返しとっています
ポーリング博士は『ビタミンCの必要量は摂るその人が下痢をする一歩手前』とはなされているといいます
通常は5g以上のビタミンCを摂ると下痢っぽくなる人が多いのですが
感染を受けたとき等に多くとっても便にはなんら影響ないことをよく経験します
身体がそれだけ必要としているのですね
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