現代型栄養失調と聞いたことが、文字で見たことはあるでしょうか
食生活のバランスが崩れて、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が不足し、その結果脳の栄養失調を招くのが現代型栄養失調と言われています。
現代型栄養失調を招く原因で一番目にあげられるのが、私は糖分の摂りすぎと思っています。
子供たちや若者たちの食生活をみてみると、清涼飲料水やジュースを実に多くたくさん飲んでいます。
これは今現在に始まったことではなく、1990年代から専門家からは指摘されていました。
2010年代、私の子供が高校生で塾通いしている時、塾に入っていく学生が申し合わせたように?それは流行?と思うくらい、1ℓの紅茶飲料を持っていました。
さてその紅茶飲料にどれくらいの砂糖がはいっていると思う?と、自分の子供とは話したりしたことがありました。
ペットボトル症候群という言葉を聞いた事があると思います。
ペットボトル入りの清涼飲料水をがぶ飲みしている子供が、突然昏睡状態に陥り、中には亡くなるケースも出たことから、ペットボトル症候群と名付けられました。
ペットボトル症候群の典型的な症状は、高血糖(血糖値が高い)による脱水症状でのどが渇く→清涼飲料水をがぶ飲みする→さらに血糖値が上昇する→また清涼飲料水をがぶ飲みする
こうした悪循環に陥り、最悪昏睡状態に陥るのです。
最悪な状態にまでにならなくても、ペットボトル症候群の潜在的予備軍は多いと思われます。
日常的に体がだるい、やる気がない、反面イライラして落ち着きがない、急にカッとなる、
急に騒ぎ出す、これは糖分の摂りすぎや清涼飲料水の摂りすぎの多量摂取によるものです。
砂糖どれだけ摂っている?
子供の砂糖の目安は、一日40g~70gがのぞましいと言われています。
1979年に、5歳~6歳の子供200人を対象にした調査資料があります。
1日40g以下の子供たちに特に問題はなく、1日70gを上回る砂糖を摂っている子供たちからは様々な訴えがあったという事です。
砂糖の量が増えると、イライラする、グズグズ言う、友達とうまく遊べないとどちらかというと精神的問題が多く訴えられたということです。
砂糖の摂取量は増え続ける一方です。
小学生・中学生を対象にした砂糖の摂取量の調査は驚愕です。
1984年調査では最高摂取量が一日240g、1987年は310g、1988年は285g
1993年は415g、1997年は435g、との調査結果です。
435g…1㎏入り砂糖の約半分量を一人で一日に摂っているという事になります。
いやいや、、、私は、うちの子はそんなに摂っていないよと、皆さん誰も思いますね。
でも以外と知らずに摂っているのではないでしょうか
例えば…
500mlのコ〇コ〇ラ、56.5gの砂糖が入っています(3gのステックシュガー約19本)
500mlのカ〇ピ〇ウォーター、55.5gの砂糖(3gスティツクシュガー約18.5本)
500mlのスポーツドリンクア〇エ〇ア〇、23.5gの砂糖(ステックシュガー約8本)
500mlの沖縄ご当地飲料〇ヤ〇ー〇オレンジ、60gの砂糖(ステックシュガー20本)
500mlの午〇の〇茶ミルクティ、39gの砂糖(ステックシュガー13本)
65㏄のヤ〇ル〇の〇ク〇ト、11.5gの砂糖(ステックシュガー約4本)1本で済むか
あんぱん・クリームパン1個、約26gの砂糖
チョコレート1枚(38g)、約20gの砂糖
アイスクリーム1個、約20g
チョコレートパフェ、30gの砂糖
では、砂糖の摂りすぎにはどんな問題があるのか
一言で書けることではないけれど、今思いつく事を書きます
砂糖の摂りすぎは良くないと言うと、『脳のエネルギー源は糖でしょう!、だから砂糖をとる方が良いのでは!』との反論に会います。
脳の栄養は糖、ブドウ糖ですが、何も直接的に砂糖やブドウ糖で摂る事はない、ということです。
糖の代謝(消化・吸収)に関しては次の機会にしたいと思います。
大量の砂糖を摂ると、体に様々な問題が起きてきます。
砂糖の代謝の過程でビタミン・ミネラルが必要になるので、体にはさらにビタミンミネラルが不足します。
高血糖・糖尿病をおこす可能性があります。
高血糖は血液は酸性に傾くのを防ぐために、カルシウムが使われます。
ただでさえ不足しているカルシウムを血液中へ補うために、骨からカルシウムを溶かしてきます。子供でも骨が弱い状態になります。
また大量の砂糖の摂取は、逆に血糖値を下げます、つまり低血糖状態になります。
低血糖症の著書のある大沢博 岩手大学名誉教授は、その著書『食原生低血糖症』(ブレーン出版)の中で、アメリカの医師があげたガイドラインを紹介しています。
それによると、600人以上の低血糖症の患者さんが訴えた症状をリストにしており精神面に関するものだけをピックアップしてみると
神経過敏(94%)、起こりやすい(89%)、無気力(86%)、うつ(77%)
眠い(72%)、忘れっぽい(67%)、訳の分からない不安(62%)、
精神的混乱(57%)、精神的おびえ(57%)、比社交的・反社会的(47%)
決断できない(50%)、発作的に泣く(46%)、集中力欠如(42%)、
意識を失う(27%)、夜の恐怖(27%)、自殺志向(20%)、神経衰弱(17%)
このガイドラインは成人と言われているが、精神状態のコントロールが十分できない子供ではさらに影響を受けるのではないでしょうか
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